2018年03月31日
昔のお葬式は、たいてい地元の自治会館などでとりおこなっていました。町内会の婦人部などが大挙して手伝い、料理なども自分たちで作ったり、会場作りも自分たちの手で作り上げるやり方でした。しかし、今は会場がチェーン化した葬儀社の斎場で、祭壇のセットや料理なども全て取りそろっています。
地元の方々や偉い方なども関係性が薄ければお呼びするようなことは、ないです。葬儀自体が、このように変化してきていますので、葬儀委員長も様変わりしています。結婚式で、仲人を立てず、自分たちや司会者だけですすめるような形がお通夜でもなってきています。
昔のような自治会長が委員長をつとめ、故人のプロフィールを述べたり、遺族の感謝の言葉を代わって述べるというようなスタイルは、なくなりました。葬儀社で配置した司会者が、その役をつとめます。スライドショーに合わせて、故人の人となりや遺業などを紹介します。
プロの司会者ですから、素人とは違って抑揚があって感情も上手に込められています。ですから、見た人たちの感動を誘います。また、喪主挨拶も司会者がこなしてしまいます。年老いて声もしわがれている会長のたどたどしい挨拶や故人紹介では、格式を感じる部分はありましたが、感情を高める効果は少ない形でした。
しかし、声も言い回しも爽やかで、語りのプロである司会者に全てを委ねて、式が滑らかに進行していく様子を見ていると、この形の方が、素直な涙が出て、故人をしっかり偲べるのかなと考えます。